【ACTION】躍動する、在学生・研究者紹介

Number.005

一酸化炭素の生理機能を解明し
医薬品や治療など医学の分野に貢献。

理工学研究科 博士課程(後期課程)
2年次生
峯岸 彩夏さん

2015年5月「第8回アジアシクロデキストリン国際会議」において最優秀ポスター賞を、さらに2016年11月「第23回日本血液代替物学会年次大会」において優秀講演賞を受賞。いずれも研究テーマは「血中に存在する内因性COの選択的除去により引き起こされる生体内反応」について。世界初となる研究成果を導いたものは何だったのか、同志社屈指のリケジョである峯岸さんに迫ります。

この研究室でしかできない
未知の領域を開拓する面白さ。

私は、生体内に存在する微量の一酸化炭素(CO)が生体内でどのような役割を担っているかに着目。血液中でCOを捕捉して体外へと排出する化合物“hemoCD”を使い、体内からCOを除去した際の遺伝子の発現を試みています。今までの研究ではCOを除去すると炎症が引き起こされるということが明らかになっているため、一般的には有毒ガスとして知られるCOが、実は生体内では炎症を抑える作用があるのではないかと考えています。生体内からCOを除去する手法はこれまでになく、世界で初めての研究成果。この研究室、私の研究でしかできないオリジナリティの高い研究テーマということで、最優秀ポスター賞や優秀講演賞をいただくこともできました。

失敗は成功の母。
コツコツと地道な実験が大切。

しかし当初からCOを除去しようと考えていたわけではありません。実は血液中で酸素を運ぶ物質を合成したかったのですが、その物質を作った際にCOのほうが強く結合してしまい、それならCOを除くことができるのではないかといった逆転の発想によって生まれたものだったのです。一時は失敗に見える結果にも、実は重要なカギが隠されているもの。研究はトライ&エラーの繰り返しなので、一つひとつの結果に左右されず、大きな視点で捉えるように心がけています。

目指すはCOのスペシャリスト。
COの生理機能をとことん追究したい。

今後の展開として、まずはフランスに短期留学することが決まっています。私はCOを除去する手法を開発しましたが、フランスにはCOを放出する分子を開発された先生がおられ、逆のアプローチからCOの生理機能を解明しようとしている同士がコラボレーションする試みです。そしてまだまだこの研究を広めていくため、論文を世界に発表したり、国際会議に参加したりと、精力的に活動していきたいと考えています。高校生の頃から「学問を通じて社会に貢献したい」と思っていましたが、今まさに医学の分野で注目されるような研究を進めていけることに、大きな喜びとワクワク感を感じているところです。

  • ※学生の年次等は取材時のものです。

Number.005

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