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2020.06.20VISION1学びのかたちの新展開

同志社大学新島塾 読書から始まる知の探究 小山教授セッション第3回活動

6月20日(土)に社会学部小山教授による第1期塾生向けセッションの第3回学習が行われました。このセッションは、5月から12月の事後報告会まで全6回の学習で行われ、この日の活動が第3回目です。
この日の第3回学習では、「各グループが事前学習の内容とフィールドワークの実施計画を発表した後、他のグループからの意見や指摘を受けて、計画の改善点を見出すこと」を目標にスタートしました。

はじめに5分程度で各グループが活動計画を発表しました。
なぜそのテーマを取り上げたのか、現状の分析を行ったうえで、どこで何を行うのか、についてそれぞれ発表しましたが、「何のために現地に行くのか。わざわざ現地で行うメリットがどこにあるのか。既に同様のテーマで先行研究が行われているのではないのか。事前学習や話し合いをもっと実施すべきではなかったか。」など、他のグループから率直な指摘や意見が飛び交うこととなりました。
このような場面では、相手に気を遣い回りくどい話になってしまうことや、思ったことをストレートに発言しすぎることが往々にしてあります。しかし、そこはこれまで1年強の期間、共に学んできた塾生同志ということもあってか、臆することなく忌憚のない意見が飛び交い、時には厳しく鋭い指摘がされるといった緊張感みなぎる発表が行われました。これは、厳しい指摘を批判や粗探しとして受け取るのではなく、真摯に耳を傾けより良い計画に改善していこうという姿勢が両者に共通してあってこそ成り立つものです。自身の意見を声高に主張するばかりでなく他者の意見にも謙虚に耳を傾ける姿勢は、他者や組織を最善の方向に導く上で欠くことのできないものです。

後半では、小山教授が各グループの発表にコメントした後、小山教授や他のグループから寄せられた意見や指摘を基に、グループ内で計画内容を見直し、今後に向けた改善点を発表しました。
小山教授からは「現地でインタビュー調査を行うというグループが複数あったが、インタビューは【問いを求める】ためというよりは、【問いを見つける】ために行うものである。インタビュー対象の答えは、その人の意見であり個人としての意見であり、それを5名・10名に聞いたとしても、その結果をもって全体像として語ることは出来ない。インタビュー調査で何かを確かめることは難しいが、そこから何らかの問いを見つけることはできる。このフィールドワークで、昨年から言っている『近づき・うたがう・たしかめる』という活動をより深めて欲しい。」というコメントがありました。

最後に小山教授から、参加可能な塾生で7月に行う第4回学習までの課題として、「各グループ単位で事前学習を進め、タイムスケジュールや活動エリア、活動内容、訪問先まで落とし込んだエリアスタディ計画書(第2案)を作成すること。」が課されました。
現段階での大まかなタイムスケジュールとして、グループで活動できる時間は1日から1日半と、時間以外の面でもある程度の制約があります。
離島での活動を計画していたグループには、離島の往復に要する移動時間から見て実施が困難であることを伝えるなど、今後は実施に向けて「実現可能性」という観点も交えて改善計画を練ることになります。その中で実現可能性に照らし、自分たちが取り組みたいテーマでどのような活動を計画・実施するのか一層知恵を絞る必要があります。
各グループは、今回の学習で他のグループから寄せられた意見やコメント、素直な指摘を基に自分たちのグループの計画をブラッシュアップし、次回の第4回学習に臨みます。

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