1875-1920
官許同志社英学校開校~同志社大学開校
彰栄館
今出川
アメリカン・ボードの寄付によりD.C.グリーンが設計した建物で、1884年に竣工しました。
レンガ造の洋風な外観に対して、内部の間仕切壁や小屋組など、構造形式は純和風になっています。塔屋は鐘塔と時計塔を兼ねており、毎朝の礼拝を告げる鐘の音は、明治以来、同志社中学校が岩倉キャンパスに移転するまで、司鐘生と呼ばれる中学校の生徒が担当していました。
1979年5月に重要文化財に指定されています。
同志社礼拝堂(チャペル)
今出川
D.C.グリーンによる設計で、1886年6月に竣工したプロテスタントのレンガ造チャペルとしては日本に現存する最古の建物です。正面中央に円形のバラ窓、左右にアーチ窓を設け、その前に屋根と尖りアーチの入口を持っており、ゴシック建築の特徴が出ています。1963年7月に重要文化財に指定されています。
有終館
今出川
当初は「書籍館」と呼ばれた同志社最初の図書館で、D.C.グリーンの設計により1887年11月に竣工したレンガ造の建物です。図書館の役目を終えた際に、時の海老名弾正第8代同志社総長が「有終館」と名付けました。1979年5月に重要文化財に指定されています。
ハリス理化学館
今出川
高等教育レベルの理化学教育機関設立のために寄せられたJ.N.ハリスからの寄付により、ハリス理化学校(理工学部の前身)の校舎として建てられました。A.N.ハンセルによる設計で、1890年7月に竣工したレンガ造の建物です。1979年5月に重要文化財に指定されました。
現在は、同志社の歴史と創立者・新島襄の今に息づく精神を、貴重な資料によって紹介する、ハリス理化学館同志社ギャラリーとなっています。
クラーク記念館
今出川
B.W.クラーク夫妻からの寄付によって建てられ、1894年1月30日に開館いたしました。当初は「クラーク神学館」として、神学教育と研究に利用されていましたが、現在の神学館の完成に伴い「クラーク記念館」と改名されました。R.ゼールの設計によるレンガ造で、エントランス上部の欄間には、"Byron-Stone Clarke Memorial Hall"と刻まれており、夫妻の夭折した息子を今も讃えています。本館にキリスト教文化センターがあり、教室のほか、クラーク・チャペルも備わっています。1979年5月に重要文化財に指定されています。
啓明館
今出川
同志社の2代目図書館としてW.Mヴォーリーズが設計し、卒業生などの寄付により1915年9月に書庫棟(西館)が、1920年3月に卒業生の山本唯三郎からの寄付により本館が竣工した1920年4月の大学令による同志社大学開校のシンボルとなる建物でした。1957年には新書庫棟(東館)が増築されました。2007年7月に登録有形文化財に指定され、現在は、人文科学研究所、同志社社史資料センター、施設部が利用しています。
致遠館
今出川
1916年3月に教室として竣工した建物で、2021年に改築を行いました。館名は、徳富蘇峰が、諸葛孔明の言葉「寧静に非ずんば以って遠きを致むるなし」から命名しました。
建物の入口には、蘇峰による扁額が掲げられています。現在は、総務部や財務部等の事務棟となっています。