若手研究者育成
フェローシップ制度
イノベーションを創出する
これからの研究者たちへ
これまでの常識、枠組みを超えた新たな価値観が生まれる現代。
研究に専念できる環境を整備し、予測不可能な未来を切り開く、優れた若手研究者の育成に取り組んでいます。
同志社大学大学院博士後期課程若手研究者育成フェローシップ制度とは
同志社大学では、創立150周年を迎える 2025 年に向けて、「同志社大学ビジョン 2025 」を策定し、「大学院学生のキャリア形成支援」「若手研究者の高度職業人の養成」を重点項目として取り組んでいます。本学では、大学院学生に対して、これまでも研究科横断プログラムの新設や、社会人との共修による分野領域横断プログラムの新設等、大学・研究科が一体となって教育改革に取り組むとともに、奨学金制度やアカデミア接続のための研究員制度の確保など、先進的な取り組みを進めています。
本フェローシップ制度は、博士後期課程学生の処遇向上とキャリアパスの確保を全学的な戦略の下、優秀な学生が安心して研究に専念できる環境を整え、今後、イノベーションの創出が期待される「次の環境」研究分野に関わる博士後期課程研究者を支援し、未来を担うトランスファラブル能力(俯瞰力、総合力、想像力、提案力)を備えた研究者の養成を図る取組です。
なお、本フェローシップ制度は、文部科学省「科学技術イノベーション創出に向けた大学フェローシップ創設事業」の採択を受けて、2021年度より実施しています。
本学フェローシップ制度のポイント point's of fellowship system
34歳未満の全博士課程学生に学費相当額を給付する奨学金により、意欲のある学生に対し、広く門戸を開いています。また、フェローシップ制度により研究専念支援金として年間180万円の支援、自分自身の研究に使える20万円の研究費の支給など、研究に専念できる環境をサポートします。
同志社大学は博士後期課程に進学する学生に毎年250 名、学費相当額の奨学金を給付し現在まで2000名が同支援を受けました。
包括的連携協定を締結する企業研究者との共修・共創プログラムの履修を通して、自らの研究テーマを未来社会に向けて展開させていく実践的デザイン思考を学びます。
グループ従業員8割が海外で働く、空調機メーカーとして日本におけるグローバルトップランナーでもあるダイキン工業株式会社。
2020年、同志社大学とダイキン工業株式会社は包括的連携協力の締結を行い、大学及び企業の壁を越えた「協創」を軸とする「組織」対「組織」の連携体制を構築しました。
若手研究者や企業研究者の体験談、英語による論文執筆から成果発表・プレゼンスキル講座から、研究者として独り立ちするための各種スキルの養成機会の提供まで未来の選択の後押しをします。
本学では、博士課程修了後の優秀なポスドクを支援するため、毎年度12名程度、研究費(30万又は49万)および研究スペースの利用も可能な有期研究員ポストを用意しています。本ポストを利用した若手研究者の97%はその後アカデミアポストへ輩出。そのうち81%は常勤職に着任しています。
フェローシップ生には、「日本学術振興会特別研究員」に申請することを義務付けています。
「日本学術振興会特別研究員」は、アカデミックキャリアを進む者にとっては避けては通れません。本学では、日頃、多くの先生方の外部資金等への申請をサポートするプロフェッショナル集団URAが、日本学術振興会特別研究員を目指す学生に向けて、ガイダンスや講座を用意し、全力でサポートしています。また採択後も、研究の進め方や、研究費の執行管理等、スタッフ一同、みなさまが研究者として巣立っていけるようサポートします。
本プロジェクトの概要
※詳細は各年度の募集要項にて確認してください。
- 支援対象者数
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6名程度/年度
- 支援内容
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フェローシップ支給対象学生には、採用期間中、研究専念支援金:年180 万円と研究費:年 20 万円(機関管理)を支給します。
- 採用期間
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標準修業年限、かつ2021 年 4 月 1 日~ 2024 年 3 月 31 日までの連続する 3 年間を上限とします。
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プロジェクト生
となれる者 -
初めて支給対象となる年度の4 月 1 日時点において、以下のすべての要件を満たす者。
- 博士課程後期課程1年次、一貫制博士課程3年次
- 当該年度採用の独立行政法人日本学術振興会特別研究員(DC1 )に申請した者
ただし、次のいずれかの身分等を有する者は除きます。
- 独立行政法人日本学術振興会特別研究員
- 国費外国人留学生等制度による支援を受ける留学生
- 本国からの奨学金等の支援を受ける留学生
- 専念義務が生じるその他奨学金、奨励金受給者
- 過去にフェローシップ支給対象学生に採用された者
- 所属機関から生活費相当額として年間 240 万円を超える給与、役員報酬又はその他の安定的な収入を得ている者
- その他補助金事業上対象外となる者
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プロジェクト生
の義務 -
- 独立行政法人日本学術振興会特別研究員に毎年度応募すること。
- 本学研究開発推進機構が開催するキャリア形成ガイダンス、企業交流会等のキャリア形成プログラムに参加すること。
- 本学高等研究教育院のアドバンスト・リベラルアーツ科目群に設置するキャリア形成科目等を履修すること。
- 学会等への参加、論文の投稿、口頭発表、研究論文のセルフアーカイブを積極的に行うこと。
- 活動報告書を研究開発推進機構長に毎年度提出すること。
- 文部科学省科学技術・学術政策研究所( NISTEP )の博士人材データベース( JGRAD )に登録し、博士課程修了後の追跡調査に協力すること。
- その他フェローシップ支給対象学生に必要な事項
本プロジェクトのキャリア形成支援について
1. コーディネーターとの定期的な面談
博士コーディネーターが、面談を通して、みなさんの将来のキャリアパスについて一緒に考え、アドバイス・助言を行います。
2. 研究者基礎力養成プログラムによる研究者としての基礎能力向上支援
年間を通して、①コミュニケーションスキル、②サイエンス・ライティングスキル、③外部資金申請書作成スキル等、研究者として独り立ちしていくために必要なスキルの習得に向けた各種支援を行います。
実施例:論文執筆基礎講座、英語アカデミックプレゼンテーション講座、論文執筆研修、助成金申請書作成ワークショップなど。
3. キャリアパス支援
博士後期課程修了後のキャリアパスについては、ロールモデルを身近に感じられる環境が難しいこともあって、漠然と将来に不安を感じる方も多いかと思います。アカデミアの世界以外も含め、多様なキャリアパスの可能性を紹介するガイダンスを設けるだけでなく、ロールモデルとして実際に現在働いている先輩方(若手研究者、企業研究者等)の体験談を聞ける場を設けるなどし、あなたが歩むこれからの人生のヒントを様々な方法で提供します。